歌手・俳優の近藤真彦(53)が『2017FNS歌謡祭』(フジテレビ系)の第一夜(12月6日放送)に出演。『近藤真彦 with FNSマッチバンド』として、ギターにTHE ALFEEの高見沢俊彦とTOKIO城島茂、NMB48山本彩、ベースとドラムにそれぞれ関ジャニ∞・丸山隆平、大倉忠義、キーボードに武部聡志という“一夜限りのスペシャルバンド”を結成し、往年のヒット曲「ミッドナイト・シャッフル」「ハイティーン・ブギ」、新曲の『軌跡』をメドレーで熱く歌い上げた。


トリに近い時間帯に登場し、3曲も披露する特別扱いぶりの違和感もさることながら、近藤はトークでバンドの自己紹介をしたのだがジャニーズ事務所の後輩である城島と丸山、大倉をわざと紹介せずスルーする“ギャグ”を連発。さらに歌声も相変わらず……の微妙ぶりで視聴者は呆れるばかりだった。2年前の同番組で、近藤が登場するとジャニーズタレントが総立ちで盛り上げた“おやじの宴会”的な黒歴史を彷彿させる一幕である。

『FNS歌謡祭』だけでなくこのところテレビ番組への露出がにわかに増えているマッチ。またその度にジャニーズ事務所の大御所感を醸し出している。

まず11月29日に放送された『ビビット』(TBS系)に出演時、同じジャニーズの後輩であるMCのTOKIO・国分太一(43)と対談し、“ジャニーズアイドルの結婚”という極めてきわどいテーマについて語った。2015年に結婚した国分が「事務所の方に言うまでには時間がかかった」と振り返ると、マッチは「スタッフを説得するのに時間がかかったのはしょうがない。そういうもんだろ」「うちの事務所はファンの人に支えてもらっているという気持ちが強い会社だから、ファンの人たちを裏切ったらダメだよって。だから、ある程度いい歳になって、ファンの人たちも結婚したり、いい恋愛したりとか、そういう経験したなと思ったときに結婚できるんだよ、俺たちって」と、ジャニーズアイドルの“正しい結婚観”を強く諭した。

しかし、“ファンの人たちを裏切ったらダメ”と先輩として語るマッチ自身が、アイドル全盛期に歌手・中森明菜と熱愛、中森がマッチの自宅で自殺未遂を図ったというショッキングな過去を持つ。またマッチ同席のもとその後、なぜか金屏風の会見場で明菜が茫然自失の謝罪会見をさせられるという不可解な幕引きとなったことから、「ジャニーズ事務所に騙されて呼び出され謝罪させられた」という憶測が広まり、「明菜をつぶしたのはマッチとジャニーズ」と見る者も、ある一定の年齢より上の者にはかなり多い。「明菜にあんなことして、偉そうに語るな」「歌姫をボロボロにしたやつが結婚とか語るな」など、ネットには「お前が言うな」コメントのオンパレードだ。

この冬、まだまだマッチの放言は止まらない。12月1日放送の『王様のブランチ』(TBS系)の人気企画「買い物の達人」に出演したが、「カウントダウンライブには出たくない」とポロっと漏らしたのである。ジャニーズ事務所のタレントが出演するカウントダウンライブ、通称カウコン。マッチは2014年~2015年のカウコンに出演していたが、マッチのデビュー35周年イヤーだったため出番が多く、さながらマッチをヨイショするお祭り状態。若手グループを応援するファンたちからは不満の声が相次いだ。翌年は紅白のオオトリを務めたため出演しなかったが、今年の『FNS歌謡祭』でスペシャルバンドを従えて歌ったマッチであるから、今年は出るのではないかという憶測も飛んでいる。12月にシングル『軌跡』もリリースしたばかりというタイミングで、「出たくないんだけど、出てあげようかな」と上から目線で降臨しそうな嫌な予感はビンビンある。

もしマッチが後輩たちに心から尊敬され、愛されている存在ならば、若手グループのファンたちも悪くは思わない。しかし後輩たちが「気を遣っている」空気がテレビ越しにも伝わるほど、過剰なマッチ接待がそこに見えてしまうため、若手グループのファンを辟易させているのだ。2015年1月、「週刊文春」(文藝春秋)がメリー喜多川氏の独占ロングインタビューを掲載したが、当時まだ事務所でSMAPを統括していた飯島三智氏を詰める過程でメリー氏は「ウチのトップは(SMAPではなく)マッチ(近藤真彦)」と明言。SMAPがジャニーズ事務所の勢力を拡大した功労者だとしても、嵐の人気が高くとも、マッチこそがトップアイドルという認識がそこにはある。マッチが年長者だから、というだけのことではないだろう。そんなメリー氏の寵愛を受けて“トップ”の自覚を強くしたせいなのか、マッチは自分のことは棚に上げて後輩タレントに大上段から説教をかます、あまりカッコよくないおじさん化してしまったようだ。往年のマッチファンにとっても残念なのではないだろうか。

『FNS歌謡祭』で熱唱を終えたマッチのコメントが『とくダネ!』(フジテレビ系)で放送されていたが「40周年に向けて色々な事を考えていて、40周年を爆発させようと考えているんですよ。ちょうど40周年がね、東京オリンピックなんですよ」と、まだまだやる気をみなぎらせるマッチ。これは、東京オリンピックにマッチが登場して何かやらかす可能性も出てきた。ともかくもオリンピックに向け、まだまだマッチの“トップ”としての活動は続きそうだ。