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画像は、関ジャニ∞の元気が出るLIVE!!(完全生産限定盤) より

まさに円満退社ならぬ"円満退所"と言えそうだ。人気グループ「関ジャニ∞」からのグループ脱退を表明した渋谷すばるを巡り、所属のジャニーズ事務所が寛大な姿勢を示しているという。これまでのケースでは所属タレントが独立する場合、基本的には「絶縁」というスタンスを貫き続けてきたものの、渋谷に対してはグループ脱退と同事務所からの退所が決まりながらも"特別処置"が施されるというのである。 

「1つ強調しておきたいが、渋谷とジャニーズはケンカ別れしたわけではない」と断言するのはジャニーズ事務所に近い関係者。一体どういうことなのか。

来年のデビュー15周年を前に「関ジャニ∞」から渋谷はグループ脱退を発表。同グループでメインボーカルを務めるなど渋谷は中心的存在となっていただけに、メモリアルを目前にした一方的な脱退表明は普通に考えればジャニーズ側にとって大打撃につながるマイナス材料だ。それだけに同事務所が激怒するのは必至で渋谷脱退の一報が世に知れ渡った直後は、もはや両者の衝突は避けられず丁々発止の事態に発展しかねないとみられていた。

ところが怪我で療養中の安田章大を除くメンバー全員が同席する中、15日に東京都内で渋谷のグループ脱退会見が急遽行われたことで雲行きが明らかに変わった。ジャニーズ事務所の所属グループでメンバーの脱退会見に他のメンバーも同席したことは今まで一度もなく、これが史上初めてのケースだった。

ここで発表されたのは、渋谷がグループを脱退して海外を拠点に置きながら音楽を学んでいく決意を固めたことに加え、今年12月31日までは同事務所に在籍して既に契約済みの仕事を消化しながら段階的に「関ジャニ∞」としての仕事を減らしていくという今後の活動プラン。5月30日に発売予定のベストアルバム「GR8EST」が7人体制最後のリリースになり、7月から始まる5大ドームツアーには渋谷は参加せず新たに6人でのぞむことも併せて明らかになった。

渋谷はすぐさま事務所を辞めてグループからスパッと離れるわけではなく、フェードアウトするような流れをチョイス。ジャニーズ側も寛大な姿勢を示し、それを了承した格好だ。

「そもそも脱退会見に他のメンバーの同席を許可したことが、渋谷とジャニーズの円満ぶりを強調している。これまで渋谷は素行が悪く、再三に渡って小さいレベルとはいえ問題やトラブルを起こして事務所幹部からお灸を据えられていたが、ジャニー(喜多川社長)さんから能力を評価され、見定められていたこともあって、その都度守られていた。そういうジャニーさんの"後光"がプラスに働き渋谷の独立願望が今回、意外にも素直に事務所側へと受け入れられたというわけです。ただ、もちろん、円満退社につながったのはジャニーさんのバックアップがあったからだけではなく別の理由もあるのですが……」(前出の関係者)

それはズバリ言えば「グループ脱退」というワードにジャニーズ側が神経を尖らせている点に他ならない。一昨年世間を大騒ぎさせた国民的人気グループ・SMAPの解散によってジャニーズの信用度は著しく低下。今回も渋谷のグループ独立に際し、これまでのようなスタンスでジャニーズ側が事実上の永久追放となるような形を取れば、再び世間から猛バッシングを浴びせられて致命的なダメージを受けてしまう危険性が高まる。ジャニーズ事務所と関係の深い某民放局プロデューサーは次のように補足した。

「それを防ぐ意味でジャニーズは渋谷に対し、異例中の異例とも言える『円満退所』を認めたのです。それを象徴するようにジャニーさんを含めた幹部は、渋谷やメンバーが望むならば将来的に『関ジャニ∞』のとの"再合体"を認める姿勢までほのめかしている。所属グループからの脱退者が出ることで再びジャニーズのイメージが悪化してしまうことを余程警戒しているのでしょう。だからこそ世の中にこういう"ソフト路線"を訴えていく狙いもあるようだ。

だが、それは今後他の所属タレントにも『渋谷も許されたのだから、自分が離脱しても事務所側は文句を言わないはず』という認識を与えかねず、ドミノ式に離脱者を増やしてしまうことも十分考えられる。ある意味でジャニーズは自分たちが気付かないうちに危ない"パンドラの箱"を開けてしまったと言えるのではないでしょうか」

渋谷のグループ離脱が電撃的に決まったと思えば、今度は「TOKIO」のメンバー・山口達也が前代未聞の強制わいせつ容疑で警視庁に書類送検されていたことが判明。芸能界の"巨大帝国"の歯車は狂いっ放しで、次から次へと起こる不測の事態に幹部たちもどのように対処していいか分からなくなっているのかもしれない。